心理学の概念でフォーカシング・イリュージョン(focusing illusion)というのがあるそうです。

プリンストン大学名誉教授・ノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマン氏らが提示・提唱した考え方。

日本語にすると、「幻想に焦点を当ててしまうこと」かな。

幸福になるには、ある条件が必要だと思い込んでしまっている状態を指しているようです。

条件というのは、「経済力」とか「結婚」とか・・・

実際には幸福感は主観的な面が強く、「何かを手に入れたから幸福になれる」とは限りません。

しかし、「自分にはそれがないから幸福ではないのだ」と思ってしまい、その要素を過度に追い求めてしまう、と。

これには社会的規範というのか、世間体・周囲の目・周りの価値観というのも関係していそうですけれど。


「高学歴」も、そのフォーカシング・イリュージョン(focusing illusion)の要素になるケースがあるでしょう。

実際には、高学歴でなくても幸福になれるでしょうし、高学歴だからといってそれだけで幸福にはなれないでしょうが、それを必要だと思い込んでしまう(場合がある)、と。

学歴は、チャンスがあるのであれば大いに頑張って手に入れるといいと思います。

が、境遇的に難しいとか、かなり頑張ったけれど思うようにいかなかったといったときには、それはもう手放してしまって、他のルートで(気分良く)進んでいく道を探るのが得策でしょう。


幸福感を得るコツは1つではないかも知れませんが、自分の経験だと「これがないから不幸せ」とないことにフォーカスするのではなく、「これがあるから幸せ」と、自分が持っているものに満足感を覚えるようにするのがいい気がします。

例えば、「鼻があるから、いい香りを楽しむことができる」とか。

癖を矯正するようなもので、そう思おうとしても簡単には直らないかもしれないですが、そういったことを継続的にやっていくと、思考が変わっていき、心レベル・無意識レベルも変わっていくのではないかと。

で、他人を過度にディスらない&正義感ぶらないこと。

そういう攻撃性やエネルギーは、自分の仕事に活かすように仕向けていくのがいいでしょう。