東京大学卒の社会起業家、小林りんさんが設立した高校・ISAK(インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢)。

先日、第1期生の卒業式が行われたようです。

設立から3年が経過し、最初の卒業生が誕生したということですね。

小林さんはForbes Japanの表紙にもなっています↓

◆◆Forbes JAPAN ( フォーブスジャ / 2014年10月号

このISAKに関して、小林さんにインタビューした記事を見ていたら、次のようなところが目に留まりました。

学校説明会では、ISAKの在校生とその親御さんが質疑応答に対応するんですよ。その時に、会場から真っ先に聞かれるのが、「大学は国内希望ですか、国外希望ですか?」って質問なんですね。高校1年の生徒が答えたのが、「自分たちはこの3年間で、何を自分はやりたくて、どう生きたいかを探している最中です。大学が国内であろうと国外であろうと関係ありません。それはたいして重要ではありません」って。会場一気に静まり返る、みたいな(笑)。

開校2年足らずのISAKが内外の有名大学から注目される理由 | 茶色のシマウマ、世界を変える | ダイヤモンド・オンライン
いいですねぇ~。

質問は、ISAK入学を検討している子の親御さん、かな。

もしくは入学を考えている子(中学生?)だろうか。

ともかく、高校→大学という道筋的なものが頭の中にあって、名門大学・有名大学に行くことが成功プランだと固定概念的に抱いているのでしょう。

ISAKの高校1年生の答えは、カウンターパンチのようにズドンと来るもの。

「大学がどこなのかは、さして重要ではない。その前段階の、自分は人生をかけて何をやっていきたいかを本気で探っているところなのだ」ってことでしょう。

もちろん、名門大学・有名大学入学を目指すのは悪いことではないと思います。

しかし、その前に考えるべきこと、自分の覚悟で決めるべきことがあるだろう、ってことですね。

高校生くらいの年代ですから、考えても答えがみつからないこともありえるでしょう。

「これだと思って少しかじってみたけれど、自分には合ってないようだ」といった修正が必要なことも充分に考えられます。

しかし、それでも努力して考えてみること、調べてみること、できる範囲内で経験してみることは意味があることなのではないだろうか。

いまの一般的な日本の高校では、そこ(をやらせること)が圧倒的に不足しているような印象があります。

自分がやりたいことを覚悟をもって決める→そのための能力を伸ばすのに、実現するのにベストな大学を探す→結果として、行きたい大学が名門だったり有名だったりする

というルートであるべきなのに、現実としては

自分の偏差値と、漠然と勉強してみたいことを事前材料として、知名度・場所・レベルから目指すべき大学を決める

ってなっている人が多そう。

まぁ、かくいう自分もそんな感じだったのですけれど・・・

いまはネットが発達してきているので、昔より情報収集が断然楽だったり、場合によっては、自分がやりたいことをやっている人にコンタクトを取って話を聞きにいったりすることもやりやすい環境なのではなかろうか。

だから、変な世間的価値観や偏差値情報とかではなく、もっと自分の内面に問いかけて、なかから出てくるドロドロしたものと向き合う時間を充分に取って、納得感を持って目指す学校を決める(もしくは、進学しないことを決める)といいような気がします。

大人がどのようにそう仕向けていくか、ですかね、課題は。


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